ここにいて

 は調子良かったすずらん組のSくん
泣くのは止めてしまったけど部屋に入るいっぽが踏み出せない
リュックを背負ったまま門の辺りでうろうろ
かと思えばわたしの後をついて玄関にちょこんと腰をおろして側にいろと
無言でスカートを引っ張る
落ち着いたので園長室で仕事を始めると「えんちょうせんせい」と
おおきな声で横に来るように促す
バスから降りた担任を見るや否や拒否感を示す。
担任だと部屋に連れていかれると思うのでしょう
その後は、来なかったので昼食時、部屋をのぞくと美味しそうに「もぐもぐ」と
を食べています
また、バイクが指定席のあじさい組のAさん
「ままがさみしいって言うんだよ」
「えっ、Aちゃんがでしょう?」
無理に降ろさず見守り続けると、さっさと指定席から移動して自分のクラスへ
すずらん組からは「えんちょうせんせいおつかれさま~」
「おかえりなさ~い」(どこへも行ってはいないのだけれど・・・)
おませな女の子たちに苦笑い
こうしてそれぞれの子どもたちが、親の援けなく自分なりの流儀で生活の変化に
適応していく姿は、時には感動的でもあります。
そのときどきに適切と思う援助をすることが大事ですね
時に親も知らない一人ひとりの物語に寄り添う、保育の深い意味と魅力を思います。